中古戸建住宅選びの必須知識!!

中古戸建の見極め

 

 

中古一戸建てを購入する際のメリットのひとつに、実際の物件を見て選べるという点があります。本来は新築の場合も完成後に購入するのが原則ですが、現状はモデルハウスを見て図面買いすることがほとんどです。モデルハウスでは、設備や内装などは標準仕様ではなく、実際の住み心地のイメージとは大きく異なる場合も多く、それに引き換え、中古一戸建てなら、ありのままの姿を確認できます。

 

後悔しないための外観・内部のチェックポイント

中古一戸建ての外観と内部のどこをチェックすればいいのでしょうか。まず、窓やふすま、扉などの建具をすべて開閉してみましよう。中古ですから多少の歪みはあるかもしれませんが、引っ掛かったり隙間があれば、その原因をヒヤリングします。

 

壁や水回りのタイル部分に亀裂がないかどうかもチェックポイントです。ひび割れは家の歪みが原因と考えられるからです。外気に面した壁に結露やカビがないかもチェックします。また、ビー玉などを持参して床に置いてみて、どこに置いても一定の方向に転がれば、家全体が傾いていると考えられます。そのほか、床の土台が腐食していないか、床下収納を外すなどして確認すること、天井にカビや染みがないかもチェックします。ベランダやバルコニーもぐらつきがないか確認するとともに、防水層の劣化の有無などもチェックします。

 

次に外観です。まずは外壁に亀裂があるかどうかです。小さな亀裂くらいならかまいませんが、硬貨が差し込めるくらい深い亀裂(深さ5叩程度)だと問題です。亀裂はなくても、補修跡がある場合も要注意で、壁内部が腐食している可能性があります。軒裏に雨漏りの形跡がないかもチェックポイントです。モルタルなどの仕上げ材に亀裂がないかも確認しましよう。

 

そのほか門扉が敷地内で開閉できるか、道路の安全が家から確認できるかも重要なチェック項目です。隣家がある場合は、窓に目隠しはあるか、隣家との距離は十分にあるか、屋根は越境していないかといった点をチェックしましよう。後悔やトラブルのないよう、内部も外観もしっかりチェックしましょう。

 

 

中古住宅は「見たまま」「現状有姿」取引き!!

中古戸建は現状有姿

 

中古住宅の売買取引は「現状有姿(=現在あるがままの状態)」となります。

 

建築時から時間が経っていることや、すでに誰かが生活したことによる劣化を含めた「現状」なので、それぞれで状況がまったく異なることを、まず念頭に置いておかなければなりません。築年数や業者のネームバリューで単純に評価できないし、実際に自分の目で見て手で触れて選べるという利点がある半面、見えない所で進んでいる劣化や腐朽を発見しにくいのが難点です。中古住宅選びは、物件を見る目、判断に、より厳しい「自己責任」が課せられるのだ、と気を引き締めてかかることが大事です。

 

数多くの物件から選ぶことができる!!

中古住宅の場合、広告から得られる情報はとても限られています。ですから、記載されていない情報は、自分自身の目と足で調べるしかないのが現実です。これはと思う物件には、少なくとも3~4回は訪れてみましょう。回を重ねるごとに新たな発見があるはず。特に交通の便や周辺の環境などは、曜日や時問帯によってガラリと様子が違うものです。また、焦らずに数多くの物件を見て決めるのが鉄則です。素人の方でも経験を重ねるうちにチェックのコツがわかってくるし、比較すべきポイントも見えてきます。

 

希望物件に出会った見極めが重要

中古物件情報は、購入したい地域をまず厳選。中古物件サイト「スムストック」などの不動産ポータルサイトで検索したり、地元の不動産会社に登録しておき、物件が出てきたら声をかけてもらったりして探します。

 

物件を絞り込んだら、まず不動産会社に連絡して物件の見学に行きます。間取りや景観、環境など、本当に自分の希望にかなっているかチェックします。真剣に購入を検討する場合、竣工図書と呼ばれる建物の図面や当初の設計図を取り寄せます。

 

木造一戸建ての場合は、まず2000年以降の新・新耐震基準の物件かどうかをチェックしましょう。構造や劣化が起きやすい住宅部位が気になれば、ホームインスベクション(住宅診断)のプロに検査してもらう手もあります。欠陥住宅などを買うリスクを事前に防ぐことができます。

 

売りに出された理由も調べる事!!

中古住宅検討に際して注意を払いたいのは「権利関係」です。ときには抵当権や賃借権などが複雑に絡み合っていて、お金を払ったのに住むことができないなどということも起こあり得るのです。仲介業者に必ず「なぜ売りに出たか」を聞いて、返事が不明瞭なら徹底的な調査が不可欠。業者がその理山を知らないわけがないし、もし知らないならその業者は力量不足でアテにならないということです。いずれにしても必ず一度は自分で法務局に出向き、登記簿を閲覧しておきましょう。

 

関連書類をじっくり確認すること!!

物件の状況や権利関係などの「重要事項」は、宅地建物収引主任者が、契約の前に説明する義務を負っています。これは書面にして渡すのが決まりですが、契約当日に渡されることも少なくないのです。これではチェックは無理といえるでしょう。契約書のひな形とあわせて必ず契約日以前にもらい、その内容をじっくり確認したうえで契約に臨まなければなりません。

 

 

物件の具体的なチェックポイント

中古戸建のチェックポイント

 

チェックポイント1

地盤が弱いすべてがダメになる!!

柱が傾く、床が沈むなどの「欠陥住宅」の多くは、地盤に原因があるといわれています。ある程度の築年数を経過した中古住宅なら、その兆候は目に見える状態になっています。地盤チェックの容易さは中古住宅ならではのメリットといってよいでしょう。しかしもちろん入念なチェックは不可欠です。基礎や玄関ポーチ、コンクリート階段などに大きなひび割れがないかを見ましょう。同時に付近の家の様于もうかがい、ブロック塀が傾いていたり、外壁に亀裂が走っているようだと要注意。逆に、近所の古い家屋もしっかり建っていれば、地盤についてはひとまず安心できそうです。

 

 

チェックポイント2

建物のまわりをチェックすること!!

基礎をチェックしながら、建物のまわりを必ず一周して、じっくりと確認しましょう。物置など障害物があったり狭かったりして通れない、というのは問題です。防災面で大きな欠点があるということだからです。外壁に欠損や大きな傷・ひびがないか?窓枠との問にすき間はできていないか?構造に問題があると、表面にこうした不具合が現れてきます。また、ヒビやすき間から雨水が浸入し、構造材を腐らせている心配もあります。

 

 

チェックポイント3

床や建具の傾きやひずみをチェック!!

室内に入ったら、間取りや内装だけに目を奪われず、天井や床と壁とが接する部分、および建具にも注目。タテヨコの接合部分のすき間、建具の建て付けの善し悪しは重要なチェックポイントです。壁の浮きやすき間、開け閉めしにくい建具が何箇所もある場合は家が傾きかけている可能性もあります。ゴルフボールか大きめのビー玉を持参し、床のあちこちに置いてみましょう。自然にころころ転がるようでは問題です。

 

 

チェックポイント4

床下・天井裏も必ずチェックすること!!

床下や小屋裏もできる限りのぞいてチェックしましょう。床下収納庫があれば、それを外して床下全体を見渡しておきましょう。そのために懐中電灯は必須のアイテムです。床下の木材が腐りかけていないか?シロアリにやられていないか? また、基礎と土台、束柱と束石の間にすき間はないか? 建物を支える重要な場所に問題がみつかったなら、その物件の購入は避けるべきです。

 

 

チェックポイント5

設備はリフォーム費用を計算して!!

設備機器は建物本体よりも寿命が短いもの。いずれ交換が必要になることを念頭に置いてチェックします。すぐリフォームする予定なら、簡単な図面を自分で書いて「使えそうなもの、買い替えるもの」を書き込んでおきましょう。結果的にムダな出費を抑えることにつながります。特に水まわりの配置を変えるのはかなり大変なことです。果たしてそこまでしても欲しい住宅かどうか、一歩引いて検討してみることも必要です。

 

 

チェックポイント6

将来のリフォームに差が出る工法・構造!!

将来的にリフォームを予定している場合は、その建物がどんな「工法」で建てられたかの確認が欠かせません。重要事項説明書では「木造」のひと言で終わっている場合が多いようですが、それが「在来工法」か「2×4工法」かによって、建物を支えるしくみが大きく異なり、リフォームの自由度も変わってきます。なお、プレハブ住宅の場合は、ハウスメーカーによって材料・構造などが違い、リフォームの難易度に大きな差がある場合もあります。それをつくったハウスメーカーに事前によく確認しましょう。

 

 

建築制限・建築基準をチェック

法規制を理解しておくこと!!

中古住宅は、建物もさることながら「上地を選ぶ」という視点が必要です。敷地自体の価値はもちろん、建て替えることも視野に入れてチェックしなくてはなりません。このとき重要なのが、その土地にかかる法規制。建物の大きさや高さ、使うことができる材料などは、法律によって敷地ごとに定められているからです。制限の内容、敷地の状況によっては、増築も建替えもできないということがあるので注意が必要です。

 

「42条2項道路」ではセットバックが必要!!

建築基準法では、原則として住宅の敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければならないと定められています。このため、前面道路の幅が足りないときは道路の中心線から2mの範囲は、自分の敷地内であっても建物はもちろん塀も建てられず、建ぺい率や容積率の計算からも除外される…これが「42条2項道路」と呼ばれるものです。この場合、建築物の後退・セットバックが必要で、広告にその旨を記載するのが業界のルールです。土地面積の項に付記されていないかどうか確認しておきましょう。

 

安い物件は「既存不適格」の可能性がある!!

道路に接する敷地の間口が2mに満たないです。そもそも道路に接していないなど現状がすでに法律違反という住宅もあります。このような物件を「既存不適格」と呼びます。そのままなら住むことは可能でも、建替えや増築はできません。この場合も、広告に「再建築不可」と明記するのがルールですが、ときに「不適合接道」などとわかりにくい表現でごまかしていることもあるので十分に注意しましょう。

 

「既存不適格」は、道路だけではありません。建物の大きさや使っている建材が、現在の法律に合わない場合が少なからずあるので注意が必要です。建物の大きさは、建ぺ。い率、容積率の範囲内に収めなければなりませんが、この数値が建築後に改正されて結果的に「不適格」になってしまったものも多いのです。以前の基準より厳しくなっていれば、増築できなかったり、建替え時に現在の家よ口も小さくしなければなりません。また、防火地域や準防火地域に指定されていると、延焼を防ぐために建物の外装材が一部制限されることになります。

 

役所で法規制を確認しよう!!
法律制限は「重要事項説明書」に記載されますが、契約直前になってわかったのでは困りものです。事前に説明を求め、また自分で確認しておかなければなりません。市区町村の建築指導課などに問い合わせれば、そこにどんな法規制限が課されているか詳しぐ教えてもらえます。そして、できれば周辺の建築規制や都市計画などまで確認しておけば、将来の住環境の変化についても、ある程度は予測可能になります。

 

 

中古住宅の価格・資金・税金

物件の価格は妥当なのか?

これをど素人が見極めるのはとても難しい問題です。しかし、数を見ているうちにおおよその相場はつかめるようになるはずです。また昨今は売主が希望する高値では流通市場が相手にしないのが実態。仲介業者を次第にシビアな査定をするようになってきているので、とんでもない売値がついているケースはないと考えてよいでしょう。

 

また、平成28年4月から全国4つの不動産流通機構が、中古住宅の実勢取引価格をインターネットで公表しています。これを参考にすれば、自分が買おうとしている物件の価格が妥当かどうか推定できるでしょう。

 

どこまで「値段」に含まれるのか?

中古住宅では、まだ現居住者が暮らしていることが少なくありません。このため、のちのちトラブルになりがちなのが「住まいに付属している設備のどこまでが物件の価格に含まれるか」です。チェック時には照明やエアコンが設置されていても、引渡し時に売主が撤去してしまうかもしれません。こうした行き違いを避けるために、ぜひ仲介業者に用意するよう要請しておきたいのが「付帯物リスト」です。価格に含まれる設備をすべてリストアップしてもらい、それが正しぐ使えるかどうか一つひとつ確認しましょう。

 

中古物件はローンの条件が厳しくなる!!

残念ながら中古住宅は、新築に比べてローンの条件がやや厳しいことを承知しておかなければなりません。財形住宅融資やフラット35などの住宅金融支援機構がからむ公的融資は、一定の条件に適合しなければ借入れができません。定められた断執丿性能や耐久性能が必要で、安心感が高い分だけハードルも高くなっています。民間ローンは金融機関によって異なるものの、やはり中古住宅は返済期間を短縮しているところが多くなっています。融資の限度額も、貸出審査のうえで物件の担保価値によって決まるので一戸ごとに異なけます。

 

仲介手数料の額は交渉の余地あり!!

住宅を買うときは物件の代金だけではなく、ローンや登記などの費用、税金の支払いも必要になります。中古住宅購入の場合、これらの諸費用は新築住宅よひ多めにみておく必要があります。なぜなら、中古住宅には金額の大きい仲介手数料がほぼ確実に必要だからです。仲介手数料率は法律で決められた上限金額です。あくまで話合いになりますが、値引き交渉も可能です。なお、この金銭は、売買契約時と引渡し時に半額ずつ、現金で支払うのが一般的です。

 

築年数で税負担に大きな差が出る!!

住宅取得に関わる税金には、贈与税の特例や住宅ローン控除などの優遇措置が設けられています。これらの優遇措置のほとんどは、住宅の築年数に条件があり、耐火建築物で築25年以内、それ以外なら築20年以内となっています。ただし、「耐震性があれば築年数を問わない」ことになっているので、耐震性のチェックも重要なポイントになります。


 このエントリーをはてなブックマークに追加