★注文住宅はシックハウス症候群が・・・ 【発生と対策】

シックハウスは換気

 

目次

 

 

 

自然換気を中心とした換気計画が基本!!

シックハウス症候群対策には住宅の換気が重要になります。換気の種類には、自然な風が室内に流れるようにする「自然換気」と、換気扇などの機械による強制的な「機械換気」があります。自然環境も考えた住まいにするには、電気などに頼らなくても換気ができる、自然換気を充実させるほうが良いのです。また、自然の風の心地よさを住まいにとり入れることは、精神面の健康にもつながりますし、もちろんシックハウス症候群を誘発するハウスダストや化学物質などを、住宅の外に排出してくれます。

 

自然換気を充実させたうえで、特に湿気が多いキッチンやサニタリーなどを、機械換気で補うようにしましょう。しかし例外として、輸入住宅や最近はやりの「高気密・高断熱住宅」のように、気密性、断熱性を一般の住宅よりさらに高めた住まいでは、機械換気によって、家全体を計画的に換気することが重要です。ですから、換気システムの良しあしの確認も必要です。

 

 

 

自然素材を採用して床、壁、天井も呼吸する家に!!

シックハウス対策 工務店

 

住宅の換気システムも大切ですが、シックハウス症候群のもととなる建材自体の素材が非常に重要です。窓や換気扇などを利用する換気が、人間にたとえれば囗や鼻での呼吸だとすれば、皮膚呼吸といえるのが、床、壁、天井といった、室内表面の呼吸です。内装に木や漆喰、珪藻土、月桃紙などの自然素材を用いると、室内の湿度が高いときは空気中の湿気を吸収し、反対に湿度が低くなると、その湿気を室内に吐き出す働きをしてくれます。調湿機能を持ち合わせています。つまり湿度の高いときも気持ちよく過ごせるというわけです。

 

シックハウスは換気が重要こう考えると、健康で健やかな住まいのお手本になるのは、昔の日本の住宅だということに気づきます。ふすまを開ければ家じゅうに風が通り、木や土壁、障子、ふすま紙など、自然呼吸する素材ばかりが使われていました。現代にそっくりそのまま昔の家を建てて生活することは、かなりの無理がありますが、日本の風土に合った先人の知恵を、現代の住宅に大いにとり入れたいものです。しかし、自然素材はそったり、傷がつきやすいなど、維持管理に大きな手間と費用がかかります。それらをデメリットととらえず、生きている素材ならではの特性ととらえ、愛着をもって暮らす姿勢が住み手に求められるのです。

 

このような自然素材をふんだんに取り入れた住宅の建築は、ハウスメーカーでは少し難しいでしょう。徹底的に健康住宅、あるいはシックハウス対策にこだわるなら、それに特化した工務店のほうが良いかもしれません。

 

 

 

仕切りをなるべく少なくして、明るく開放的な間取りに!!

シックハウス症候群対策には、住宅の換気が重要だといいましたが、十分に換気ができる家にするために、まず間取りについて考えるとが必要です。仕切りをなるべく少なくして広い空間をとり、家じゅうに新鮮な空気が行き渡るようにしましょう。間仕切りが多く、空間を細かく仕切ると、各部屋の空気の流れがとても悪くなります。たとえば、キッチン、リビング、ダイニングを独立させず、広々したLDKにしましょう。さらに一部の天井を吹き抜けにすると、空気が上下に移動し、自然な空気循環を促します。このような間取りは、部屋数を多くとる場合より広がりがあり、精神的なゆとりも得られます。自然と換気を促すので、シックハウス症候群対策に最適です。また、床暖房を入れれば、吹き抜けのある広い空間も快適です。

 

 

 

ドアには通気囗を付けましょう! 引き戸も大きなメリットがある!!

換気・空気が流れることがシックハウス症候群対策には必須です。部屋のドアを閉めると、当然ですが空気の流れが止まってしまうので、閉めた状態でも空気が流れるように、ドアの下のほうにルーバーを付けたり、下の部分をわざと床から少しあけるアンダーカットにするなどの工夫も取り入れてはいかがでしょうか。

 

また、引き戸で仕切るのもおすすめです。引き戸は開けぐあいを自由に調節できる大きなメリットがあります。風通しのかげんがしやすくなります。これは一般の開き戸ではできなないことです。開け閉めの感覚がルーズになる分、家族の関係が近く感じられるというよさもあります。最近の引き戸は、吊元が天井タイプとなっているものもあり、あまり音がしないので、夜間なども気にせずに扱えるようになりました。さらに、開き戸のように開閉の際場所をとらず、はずしたり壁に引き込こめば空間を広く使え、閉めれば独立した空間をつくれることが可能なので、ライフスタイルの変化に対応できるというメリットもあります。

 

 

 

窓は対角線上に配したり高低差をつけましょう!!

シックハウス対策には住宅の換気が重要ですが、窓は換気に大きな影響を与えるものです。窓の配置を考える際、注意したいのは、風が入る場所(給気口)だけでなく、出る場所(排気口)も忘れずに設けるということです。つまりひとつの部屋に2つ以上窓を設けるのが理想ですが、無理な場合は、上記したように、ドアに通気口を設けたり引き戸にするなどして、風の通り道をつくりましょう。風の入り口と出口をセットで考えてください。

 

換気効果を高めるためには、なるべく部屋の対角線上に風が通るようにしましょう。また、地窓や高窓など、窓に高低差をつけると、地窓から冷たい空気が入って高窓からあたたかい空気が出て行くというように、温度差によって自然に空気が流れます。同じ高さに窓があれば良いというわけではありません。

 

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家の中心に中庭・坪庭を設けると換気に効果的!!

都市部の住宅密集地など、隣家との距離などの関係で思うように窓がとれない場合は、家の中心や中心に近い位置に中庭を設けると効率的に換気ができます。中庭・坪庭があるだけで、家じゅうの風通しがよくなります。広さは4.5畳ほどで十分です。日当たりもよくなり、明るく精神的な開放感も得られます。中庭は、狭い住宅ほどその効果が高いといわれています。

 

 

 

家具は風の通りを妨げないように配置しましょう!!

窓を効果的に配しても、風の通り道に大きな家具が置いてあったのでは意味がありません。風の流れが滞って、換気効率が悪くなります。そこで、間取りを決める段階で、どこにどのくらいの大きさの家具を置くかを頭において、窓の大きさや配置を決めることが重要です。

 

 

床下・壁内の換気も重要【シックハウス対策の裏技】

シックハウスは床下換気

 

床下や壁の中などの見えない部分の通気も確保しないといけません。特に木造住宅の場合は、木材の腐れの原因になるので注意が必要です。床下は、基礎の上に2mほどの基礎パッキンを入れれば、土台と基礎コンクリートの間にすき問が生まれ、空気が通ります。一般的なハウスメーカーや工務店では必ず行っている手法です。気を付けないといけないのが、建売住宅です。安価な建売住宅ではこの部分がコストカットされている場合があります。

 

また、海沿いや谷沿いなど特に湿度が高い地域では、床下に強制的に空気を送る機械を利用する方法もあります。強制床下換気です。このように、湿気対策は地域ごとに変わるので、地方の人が東京や大阪などの建築家に設計を依頼する場合も、施工は地元の工務店に依頼するのがよいでしょう。また、壁の内部は、外壁と断熱材の間にすき間をあける通気工法にして、風の通り道を確保します。これは壁内通気と言われ、採用していない工務店・ハウスメーカーもあるので、事前に確認が必要です。

 

床下換気・壁内通気にこだわって、しかもシックハウス症候群対策も万全な住宅を希望される方は、ハウスメーカーよりも工務店のほうが良いかもしれません。

 

シックハウス対策は何より素材選びが重要!!

新聞や雑誌でよく目にするシックハウス症候群とは、建材に含まれる有害化学物質が原因で起こる健康障害のことです。症状は頭痛やのど、鼻の痛み、目の充血やかゆみなどで、特にお年寄りや乳幼児といった体の弱い者には強い影響を与えます。家族全員が安心して暮らすために、設備やプランはもちろん、健康面にも配慮しながら家づくりを考えましょう。

 

シックハウスを防ぐためには、まず、建材を選ぶ時はできるだけ自然素材を選んで。紙や木、土。漆喰といった昔から日本の家屋で用いられてきたものなら安心です。予算的に自然素材を選ぶことが難しいようなら、できるだけ化学物質の低減化をはかつているものを選ぶようにしましょう。

 

また、こまめに換気を行うだけでもシックハウスに効果的です。プランニングの段階で換気と通風に十分配慮をしておけば、体に悪影響を及ぼす結露やカビなどの発生も防ぐことができます。こまめなそうじなども重要なポイントです。

 

無害な材料を使うことが重要!!

シックハウス症候群というのは、建材に含まれるホルムアルデヒドなど人体に有害な物質が室内に放散されることによって、引き起こされます。これが問題視されて、すでに新築住宅では建築基準法によって、厳しい規制がなされるようになりました。ところがリフォームではこの法律が適用されないため、ときには有害物質を含む建材が使われることもあります。

 

それを避けるためには、あえて有害な建材を使わないよう要望しておく必要があります。たとえばフローリングでいえば「F☆☆☆☆」と表示されたものが、基準の最高ランクで、むく材でなければ、この表示のものを使ってもらいましょう。収納に使われる合板も注意が必要です。材料の確認を行いましょう。そのほか塗料、接着剤なども有害物質を含みます。極力、無害なものを使用するように要望し、使用材料について説明を求めましょう。

 

有害物質を吸着してくれる素材!!

最近は有害物質を含まないばかりか、室内にある有害物質を吸着してくれる建材が注目されています。珪藻土などはまさに代表格。ほかにも漆喰のように伝統的な塗り壁材もあります。いろいろ出ているので、リフォーム会社に聞いたり、住宅雑誌やインターネットで研究しましょう。

 

 

【参照】

厚生労働省:シックハウス対策のページ

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