地鎮祭の日取りにつていですが、必ずしも「大安」や「吉日」を選ぶ必要はありません。よくこういう祈願事は大安にやるべきだなんて言ったりもしますが、本当にそうなのでしょうか?
本来、神道と六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口と数える暦)は全くの別物なのです。六曜は平安時代中期以降、中国から伝播した暦ですので、地鎮祭を行う神道とは全く関係のないのです。もっとも、日本人は縁起を担ぐ人が多いので、日取りは仏滅を避けたほうがよいかもしれません。施主のあなたが気にしなくても、実際に工事に携わる大工の棟梁や、そのほかの職人さん達には、縁起を担ぐ人が少なくないからです。
大安がベストですが、縁起担ぎなら、友引でも先勝でも結構でしょう。先勝が良いと言われるには理由があります。地鎮祭を執り行う時間が、午前中に設定されることが多いからです。こうした式典については午前中に行うのがよしとされており、また施主や建築会社としても、朝一番のほうが都合がよいからです。ですから午前中が縁起の良い先勝なのです。
工事が始まる前に、「その土地に住む神様を祝い鎮め、その土地を使わせてもらう」事と、「工事の安全と家の繁栄を祈願する」為に行うのが地鎮祭です。
地鎮祭の起源は約1700年前の弥生時代に遡ります。弥生時代の住居の床の中から発見された勾玉が、地鎮祭の原型となっていると考えられています。仏教寺院からも地鎮祭に関連する遺物が拝見しており、仏教の影響もあったとされています。江戸時代後半になると、民家の建築技術が進歩し、一般の庶民も自分たちの家にこだわりを持つようになりました。 この時期から地鎮祭が建築儀礼として一般に普及し、現在のような形が定着しましたしていきました。
現代の地鎮祭では、建物の建設に関わる人々が安全を願い、新しい住宅の利益を祈ります。ただし、一部の人々は限定特別なイベントとして楽しむために地鎮祭を行うこともあります。地鎮祭は、新しい家の建設に伴う重要な議会であり、その歴史や意味を理解することで、より深い理解と楽しみを得ることができます。また、地鎮祭は住宅を購入する予定のない人にぜひ続きの内容であり、日本の伝統文化に触れる機会とさせていただきます。
地鎮祭は絶対に行わなければならないのか?と言われると、現代ではそうでもありません。目に見えて「罰が当たる」ような事は、よっぽどいわれのある土地でない限りはないからです。費用がかかる事でもあるので、都市部では省いたりもしくは簡単に済ませる傾向にあります。
ただし、このような祭りごとは「やらなくてもよい」とは絶対に言えません。やはり昔からのこのようなしきたりは、「様々な物事に気を遣う心」というのが大事であり、「やるに越したことはない」と思っております。
地鎮祭の歴史は古く、奈良時代に書かれた日本最古の歴史書にも記録が残っています。実際には、弥生時代に遡ること約1700年前にまでさかのぼります。この時代には、地鎮祭の原型とされる勾玉が見つかっており、地鎮祭の起源はさらに古いものと言えるでしょう。江戸時代後半になると、民家の建築技術が進歩し、庶民も家のこだわりを持つようになり、地鎮祭は一般に広まっていきました。
地鎮祭を行うためには、準備が必要です。一般的には、ハウスメーカーや工務店が準備を行い、参加者は初穂料や数字を持参します。初穂料とは、建築業者へのお礼を表すもので、一般的に1万円程度です。また、お供え物も用意する必要があり、紅白の水引に包んだり、季節の野菜や干物などを持参することが一般的です。なお、地域や宗教によっては地鎮祭の費用が工事費に含まれることもあるため、事前に確認が必要です。
地鎮祭を行う日の「お日柄」は吉凶を判断する基準です。吉日とされる日に行うことで、良い結果が期待されます。代表的なお日柄には「大安」「友引」「仏滅」「先勝」「先負け」「赤口」があります。特に「大安」や「友引」は地鎮祭にふさわしい日とされています。また、朝の時間帯に行うことが一般的で、人の少ない時間に神様に願い事をすると、願いが通りやすいとされています。
多くの方は「大安」が良い日とされていると思いますが、実はこれは「六曜」という中国から伝わった暦の一種です。六曜の中にある「仏滅」も実は元々「物滅」という表記で、「一旦物が滅び新しい事を始めるには良い」とされる解釈もあるあたり、一般的に知られている六曜の意味は実は少し本来の意味合いとは違って知られているようです。大安はその中でも良い日とされているのは間違いないのですが、実は建築にはもう一つ考慮すべきお日柄があり、「十二直」というものがあります。
これは、六曜の【先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口】に対して、【建・満・平・定・成・開・破・危・閉・執・納・除】の12種類に分かれており、それぞれにお日柄があります。
建(たつ)・・・万物を建て生ずる日(開業、開始、移転、大吉)
除(のぞく)・・障害を取り除く日(神事、種まき、薬の飲み始め等は吉)
満(みつ)・・・すべてが満たされる日(開業、建築、祝い事に吉)
平(たいら)・・物事が平らになる日(地固め、祝い事は吉)
定(さだん)・・善悪が定まる日(棟上、移転、開業、開始は吉)
執(とる)・・・執り行う日(結婚など祝い事、造作種蒔きは吉)
破(やぶる)・・物事を突破する日(訴訟争い事は吉)
危(あやぶ)・・物事を危惧する日(旅行、登山は大凶)
成(なる)・・・物事を成就する日(建築、開店、開業、開始は吉)
納(おさん)・・物事を収め入れる日(五穀収穫、購入、結婚は吉)
開(ひらく)・・開き通じる日(建築、移転、開始は吉)
閉(とづ)・・・閉じ込める日(金銭の収納、墓、トイレつくりなどは)
これが「十二直」です。
このなかでも、「建」「満」「成」は良いお日柄とされています。六曜の「大安」は良い日とされていますが、十二直を考えた時にはあまり良いお日柄とされない事がありますので、単純に「大安だから」と考えるのは実は間違いなのです。
このように、一般的に知られておりカレンダーにも記されている「六曜」ですが、これはあくまでも一般的に浸透しているのがほぼ六曜だけなため、他の考慮すべきお日柄があるという事を知ってもらえればと思います。
これは建築に限らない思いますし、十二直の他にも色々なお日柄を決める為の暦等があると思いますので、何か物事を行う際には、その物事に対しての「良いお日柄」をよく調べてみては如何でしょうか?
日取りの善し悪しを判断することに使われる「六曜」は、全くもって根拠はありません。
ですから自分の都合が良い日にとすればいいと考えがちですが、それは大きな失敗の元になる可能性があります。地鎮祭には、大工の棟梁、各施工業者の社長なども参加する場合があります。彼らは縁起を担ぐ人ばかりと考えておいたほうが良いでしょう。家を作るのは彼らです。彼らの機嫌を損ねるといい家を建てることは難しいでしょう。実際に私の担当した物件の地鎮祭が、仏滅に行われることになったことがありました。当初予定していた少し年配だが、腕はピカイチの評判の高い棟梁が、「こんな施主の家は作りたくない!!縁起が悪い!!」と言って施工しなかったケースがありました。
上記のように六曜には全く持って根拠も歴史も伝統もないのです。
しかし、地鎮祭には住宅の建築に関わる多くの人が参加します。そのなかでも建築関係の方には六曜を重じる方も多くいるのです。特に大工の棟梁やそのほかの職人等の方は、六曜のようなこじつけ縁起事でも真剣に信じている人も多いのです。彼らの多くは職業柄、そして気質的にも縁起を担ぐ人ばかりなのです。こちらが六曜などを全く気にせず、仏滅に地鎮祭を行えば、家を建てる職人たちがへそを曲げるなんてこともあります。
実際に私が関わった住宅も本格的な純日本家屋だったので、その地方でも有名な大工の棟梁にお願いしていましたが、地鎮祭が仏滅に行われるということで、「そんな施主の住宅は縁起が悪い!!建てたくない!!」と言って仕事を降りました。住宅を実際に建ててくれる彼らのご機嫌を損ねると、ろくなことがありません。
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