家づくり・注文住宅の間取りプランニングのアドバイス Part1

間取りの工夫次第で空間は広々と!!【注文住宅のプランニング】

 

敷地が狭い・・・

 

予算が少ない・・・

 

など、多くの制約があってもプランニングによってはあなたの夢は叶います。間取りを考える時は住まいの空間を平面でばかりで考えづずに、立体的に考えてプランニングすることが重要です。既成概念にとらわれない柔軟な発想で、小さな家にも広がりをもたらすことができます。ここでは間取りプランニングの工夫などをご紹介いたします。

 

 

 

 

部屋数を多くするより仕切りを少なくして空間を広々と使う!!

 

多くの方は間取りを考える場合、まず真っ先に「部屋数は4つほしい」などというように、部屋の数を重視します。いくつ部屋を設けるかを先に考えるのです。そして、部屋数が多ければ、それだけ暮らしが快適になると勘違いをしているのです。しかし、それは必ずしも正解とは言えません。けれど、同じ床面積で比較すると、実際には、こまごまと仕切らない、部屋数の少ない家のほうが、一部屋を広くとれるので、ずっとゆとりが感じられるのです。

 

たとえば、キッチン、ダイニング、リビングをそれぞれ独立させて3部屋にしないで、キッチンとLDの2部屋にしたり、LDKを一つの空間として考える傾向が主流になっています。部屋数より一部屋の広さを優先させる割り切りが必要なのです。

 

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ひとつの部屋を多目的に使う発想の転換と工夫が必要!!

リビングとダイニングを一部屋にしても、リビングセットとダイニングセットを置いて、家具だらけになったのでは、やはり部屋は狭くなってしまいます。そこで、食卓を囲む家族だんらんの時間を大切にして、ダイニングとしての機能を重視して、大きなダイニングテーブルを置くという考え方もあります。

 

このようにすると、視覚的に部屋がゆったり見えるだけでなく、子供が宿題をしたり、という使い方もできて、家族が集まりやすくなり、空間を有効的使うことが出来ます。また、家族の絆も深まるのではないでしょうか。あとはリラックス用の寝椅子やソファを置いたり、コーナーにミニデスクを置いたり造りつけたりすれば、さらに空間の用途が有効的に広がります。

 

また夫婦の寝室は、ベッドを置く洋間だと一般的には8畳は必要ですが、和室にして布団を敷いて寝れば、6畳や4.5畳でも大丈夫なのです。子供が小さな時期は、いっしょに寝ることも可能です。昼間は客間などほかの用途に使うことができるのです。最近では和室自体がない住宅やマンションが増えていますが、和室の合理性も見直すべきです。

 

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個室はなるべくコンパクトに設計すること!!

各個室は家族それぞれが休んだり勉強したりする部屋です。実際には、それほど広さは必要ないのです。このような空間はかえってコンパクトにまとまっていたほうが落ち着けるものです。それぞれの個室はある程度小さめにして、その分、家族が集うLDを思い切って広くとり、くつろげる間取りプランニングがおすすめです。

 

しかし、収納もないほど小さくなってしまう場合は、子供部屋の中にロフトを設け、そこにふだん使わないものなどを収納するのも一つの方法です。子供が何人かいる場合は、小さいうちはある程度の広さの共用の部屋を設けておき、高学年になったら小さく仕切って独立した個室にすることができるフレキシブな間取りが良いでしょう。最初からそのことを計算に入れ、ドアを2ヵ所に設けるなどの工夫があります。

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動線を考えてデッドスペースを少なくプランニング!!

廊下のような動線部分はなるべく少なくしたいものです。部屋数を少なくすれば、自然と部屋と部屋をつなぐ廊下は少なくなります。また、階段をLD内に設ければ、階段への廊下も必要ありません。それでも廊下ができた場合は、壁面を収納棚にしたり、ニッチを設けてギャラリースベースにするなど、通路以外の要素を盛り込むなどの工夫が必要でしょう。また、扉の開閉部分のデッドスペースやなどにも気を使いましょう。各個室の形状も注意して間取りプランニングしましょう。

 

 

 

吹き抜けを設けて開放感を演出!!

 

小さな部屋でも、吹き抜けにして天井を高くすると、心理的に、実際の床面積以上に広く感じられます。廊下や玄関などがそうです。狭い玄関でも天井が二階までの吹き抜けになっていると、とても明るく開放的に感じます。またLDを吹き抜けにして、上階の子供部屋などから見おろせるように工夫すると、家族のコミュニケーションをとるのにも役立つでしょう。

 

1階部分に床暖房を入れれば、冬場でも足元からあたたまって快適です。北側に面している部屋を吹き抜けにする場合は、窓に断熱ガラス・断熱サッシを入れるて寒さをシャットアウトする工夫が必要です。夏場を快適に過ごすには、屋根の高機能断熱を忘れずに入れましょう。天井のクロースの下地や仕上げに石膏ボードのような断熱効果のあるものを用います。また、開閉できるトップライトを設けて、熱気が抜けるようにすることも大切です。トップライト明り取りにもなります。

 

 

 

スキップフロアは空間の広がりを感じさせる効果がある!!

 

スキップフロアとは、各階の高さを半階ずつずらす空間構造のことです。階段を通して家全体に立体的な連続性が生まれ、目線が高いほうへ高いほう流れるため、心理的に狭さを感じないという大きな効果があります。せっかくの広がりを失わないように、階段は壁で仕切らずに、部屋側をオープンにしたり、手すりを設けるだけにして、階段も部屋の一部になるように工夫しましょう。傾斜地だと、傾斜を利用してつくりやすくなりますが、平坦な土地でもとり入れることができます。

 

スキップフロア

スキップフロアとは住宅や商業施設などの建物の一部を支える構造のことです。スキップフロアは、通常のコンクリートやブロックなどの構造材料からなるベタ基礎とは異なり、布などの軽い素材を使用しこれにより、家屋の圧迫感を軽減したり、耐震性を高めたりすることができます。

 

スキップフロアは通常は建物の一部だけを支えますが、建物全体を支えることもあります。このため、スキップフロアを使用することで、地震などの自然災害に強い建物を作ることができます。 、軽い素材を使用することで、建物の負担を軽減することができます。スキップフロアは多くの場合、仮設のものとして使用されます。 例えば、工事現場などでの作業用に使用することもあります。 また、布などの軽い素材を使用することで、移動性も高くなりますます。

 

一方、スキップフロアは、通常のベタ基礎よりも弱いものがあります。長期的に使用する場合、耐久性や耐震性などの問題もあります。また、布などの軽い素材を使用することで、湿気やこのため、スキップフロアを使用する際には、十分な調査と判断が必要です。

 

 

寝室は快適な眠りとくつろぎを

一日の疲れを癒し、ベッドの上で眠りは至福の時間です。主寝室はプライバシーに十分配慮して配置することが重要です。同時に、夫婦のくつろぎの場としても活用できるようプランを考えましょう。

 

 

寝室のプラン

 

寝室でまずは優先したいのは、安眠できるかどうかです。朝日の明るさが苦手なら、雨戸やシャッターをつけることをお勧めします。遮光カーテンは、レールとの隙間を隠すカーテンボックスを用意すると光がもれません。照明も光源が直接眼に入らないよう照明計画を工夫しましょう。また、周囲の音が響く場合は窓を二重サッシを採用しましょう。内装材も木やコルク、絨毯など吸音性の高いものを使うとよいでしょう。

 

部屋の広さはダブルベッドなら最低限6畳、ツインなら⑧畳が必要です。クォークインクローゼットを併設すると、着替えや衣類の収納に余裕が生まれて便利です。和室なら6畳 十 押し入れがスタンダードです。部屋の一角に書斎コーナーやパウダーコーナーを設ける例も増えています。

 

プライベートリビングとして活用!!

寝室は夫婦が素顔に戻り、一番くつろげる場でもあります。2人だけの時間を楽しむプライベートリビングとしても活用したいものです。たとえば語らいのためのソファコーナー設置するのもよいでしょう。お茶やお酒の用意が共通の趣味なら、AV機器を充実させ、オーディオルームやミニシアターを兼ねてみるのもよいでしょう。窓の外にテラスをつなげれば、休日の午後のひとときが豊かになります。

 

夫婦がそれぞれ個室を持つという選択も!!

夫婦それぞれのプライベートタイムを大切にするため、寝室を別々にしたいと希望するケースもあります。生活時間帯がズレている、冷暖房の温度設定が合わない、イビキが耳障りなど生活上の不自由がある場合も、別室を考慮します。ただきっぱり個室に分けるのではなく、ワンルームを袖壁や部分収納で砂るやかに仕切ってシェアする、隣室にして行き来のできるドアをつける、両方から使えるクォークインクローゼットで間をつなぐなど、互いの気配が感じられる工夫も考えたいところです。2人のコミュニケーションがとれることが、寝室プランの基本です。

 

 

業者全てがプランニングが上手いわけではない

設計には

  1. 基礎や建物の躯体構造を決める(力学的な部分
  2. 建築地の法規制を調査し役所に申請する(法的な部分)
  3. 間取りを決める部分(プランニング)
  4. 外観や内観デザインを決める(デザイナー的な部分)

の4つに分けることができるでしょう。建築士の勉強範囲は、建築設計・製図・施工の知識であり、建築学部に、「住みよい間取りをつくるためには何を調査しどう考えていくのか」といったような授業や、「どういう外観が格好いいか」というような、③④に関する授業は存在しません。建築士というのは、多分に技師的なものであり、間取りやデザインを目的としているものではない、ということを知っておく必要があります。

 

プンニングとデザインは資格よりも感性が重要

③のプランニングは経験的・主婦的なものです。普段いつも家にいる主婦のほうが、良い問取りを考える場合が多いものです。最近よく主婦っぽい人が住宅関係のテレビ番組に出演して、各自が非常に細かな配慮をされ感心します。今後はますます主婦出身のプランナーが増えてくるでしょう。また④の外観内観デザインは、多分にデザイナー的なものです。そしてこの分野には国家資格や免許などは一切ありません。住宅デザインにしても服飾デザインにしても、クリェーティビティ(創造性)というものは、その個人特有のもので、筆記試験でテストすることはできないからです。

 

プランニングは主婦の意見を尊重すること

実際のところ、建築デザイナーと呼ばれる人たちの中には、家具職人やガーデンデザイナー、あるいは美術系出身者や主婦出身のデザイナーがたくさんいるのです。ですから、「建築士だから、大手有名ウスメーカーだから、建築家だから、プランニングがうまいという勘違いはしないで、ただただプランニングの上手な人に頼む、という姿勢こそが大事なのです。もし近所に素人でもプランニングの上手な人がいれば、その人の意見を取り入れたほうが、住みよい問取りができる場合も多々あるのです。

 

 

小さくつくって広く住む

使用目的別に部屋を用意するのは、あまり使わない部屋をつくることになってしまうのですが、それが許される、というよりは許さなければできないのが大邸宅です。大邸宅は使わない部屋が多いばかりか、不思議なことに住んでいる人数もごく少ない家が多いようで、住んでいておっしやることは「もっと小さい家に住みたい」なのです。「もっと大きな家に住みたい」と、小さい家に住んでいる人は思っているもの。でも大きければよいわけでもないのですね。どちらもないものねだりしているのでしょう。

 

当然ですが家の面積の量的な限界はあるでしょうが、今の日本人の生活で、限界を割った家に住んでいる人はそういないと思います。なのに「狭い」と思うのは、多分、問取りに問題があるからではないかと推察します。家が小部屋の集合体になっていると、家族が部屋に分散してふれあいが稀薄になる、と他のページでも述べましたが、実際は分散しないで、例えば掘コタツのある4畳半の茶の間に皆がいて、ふれあいは失っていないけれども、テレビやら茶ダンスやらもその部屋にあるのですから。

 

「狭い」のは当たり前なのです。「狭い」のは家が狭いのではなくて、部屋が狭いのです。要は広いところがないというだけのことに過ぎません。一ヵ所でよい、というよりは、広いところは一ヵ所であるべきといった方がよいでしょう。普通の規模の家なら、それで「狭い」と感じない家になります。結果としていうなら、広く使って住めるからです。

間取りはまず「ゾーニング」から

ゾーニングとプランニング

ゾーニングは、まずは細かいことを気にせずに全体のイメージを考えましょう。一般にプランニングとは具体的な図面づくりと考えがちなのですが、ここでの作業は図面に落とし込んでいく情報整理、つまりアイデア出しなのです。

 

ソーニングとは生活の場をいくつかの空間に分けてイメージ化することです。敷地の状況を見ながら、玄関やキッチン、リビングなどの位置を考えていきます。その考え方を整理する意味で住宅の機能を考えるとわかりやすくなります。住宅の機能は大きく3つあります。空間もこれに合わせて3つに分けることができます。

 

パブリック空間=家族が集まる場所

リビング、ダイニングなど

 

プライベート空間=それぞれが使う場所

夫婦の寝室、子供部屋など

 

目的別空間=特定の目的のために使う場所

キッチン、洗面室、浴室、トイレなど

 

敷地の大きさや方位などに合わせてゾーニングし、パブリック空間からプライベート空間、あるいは目的別空間への動き方や、各空間の大きさなどをイメージしていくとよいでしょう。大切なのは個々の部屋ではなく、家全体をイメージすることです。そして、ここでも将来のリフォームなどを想像しながら描いていきましょう。このゾーニングをもとに「ここをこうしたい」というアイデアを家族で出し合います。この作業をあなたのパートナー候補の会社と一緒に行なってもいいでしょう。あとあと不満が残らないよう、後悔することのないよう、とにかくこの段階で、どんな住まいにしたいのか、とことん案を出し合いしましょう。

 

 

「動線計画」は間取りの要

間取りの要

 

ある程度ゾーニングができたら、次はそのゾーンをもう少し細かく具体的に、キッチン、ダイニング、リビング、浴室、寝室……と、名前のついた空間にしていきましょう。そして、これら空間の結びつきを考えるのが「動線計画」と呼ばれるものです。動線というのは人の動きを線としてとらえたもので、たとえば主婦の動きをとらえたのが家事動線です。

 

家づくりのプランニングにおいて、動線計画はこの家事動線をメインに考えるのが一般的です。主婦は家にいる時問がいちばん長く、家事で家中を移動しています。キッチンからダイニングへ、洗濯室からバルコニーへと、その距離は家族の中でもっとも長いのです。家事動線を考えるポイントは、「できるだけ短く」です。家事は効率よくこなしたいですからね。動線計画は、家族のコミュニケーションにも関わってきます。もし学校から帰ってきた子供が、玄関から一直線に自分の部屋に行ってしまう動線の家だったらどうでしょう。子供が対話のない他人のようになってしまいます。一方で、母親がいるダイニックやリビングを通って子供部屋に行く動線にするとどうでしょう。「おかえり、ただいま。今日、学校でね」と、顔を合わせれば、そこで会話が生まれます。どちらが良好なコミュニケーションを実現する住まいか、考えるまでもないですね。老後の快適な住まいの確保にも動線計画は影響してきます。この場合は、将来ワンフロアーで主な生活動線が足りるように考愿しておくことが重要です。

 

また建築面積に余裕がない場合や、コストをおさえたい場合などは、廊下をなるべく少なくして、部屋と部屋とを直接移動する動線計画がいいでしょう。ゾーニングと空間、そしてそれを結ぶ動線は、あなたとあなたの家族のライフイメージに動きをつけて立体的に考えるきっかけになります。現在と将来のあなたの家族を思い描きながら動線を考えていけば、あなたの家のもっとも合理的な間取りが浮かび上がってくるでしょう。家族の間で間取りのイメージがある程度決まったら、パートナー候補に相談しましょう。

 

どこを候補にするか、それはあなた次第です。それに、プランニングはパートナー候補との「相性」や、彼らの「提案力」を見極める絶好の機会でもあるのです。家族で描いた間取り図を見せてこだわりのポイントを伝え、予算のことも含め、新しい家でどんな暮らしをしたいかについて話します。伝えたいことをなかなか理解してもらえなかったり、あなたの要望を受けて提示してきたプランがよくなかったりしたときは、自分の伝え方が悪いのではと悩んだりせず、候補の会社との相性が悪いとか、その会社の提案力に問題があると割り切って、候補からはずしていきましょう。

 

環境とライフスタイルを確認

当然のことですが、土地が変われば日照や風向きも変わります。まずはその土地の自然条件を確認し、日の当たり方と風の具合を考えながら間取りを決めていくのが基本です。同じように、世帯が違えば家族の各人のライフスタイルもまた違うもの。朝は何時に起き、日中は何をして、何時に帰ってきて、何時に寝るのか。家族全員のサイクルを考慮します。

 

間取りの前にゾーニングを

自然条件と家族のライフスタイルがはっきりしたら、それを踏まえて「家のどこにどんな機能を配置するか」を考えます。これをゾーニングといい、合理的な間取りを考えるために行う作業です。敷地全体を分けるところから始まって、共用スペースと専用スペースの区別、さらに具体的な細かい部屋や設備へと検討を進めます。

 

動線と共用部分は念入りに

具体的な問取りの段階までくると、そこから先は各家族の希望や諸条件により千差万別です。ただ、共通していえるのは、家の中でどう動くか、つまり動線の機能を生かすこと。間取り図は上から見ますが、実際は水平に動いて生活します。実生活をイメージしながら、室内の移動がスムーズかどうか随時確認しましょう。また、共用部分は家族全貝が頻繁に使うところなので、位置や大きさ、外光のさし方など、自分たちの部屋以上に念を入れて考えてください。

 

動線計画4つのポイント

1.主な動線は3つ

住まいの動線は、主に3種類です。

 

家事動線

料理・洗濯・掃除などで動く動線

 

生活動線

家族が生活するために動く通常の動線

 

来客動線

来客が動くための動線

 

2.動線はなるべく短く

別の部屋を通り抜けないと目的の部屋に行けないような動線はプライバシーを損ねる。目的の部屋に行くための複数の動線をつくったり、勣線を回遊型にすれば、人の動きに柔軟性が生まれる。

 

3.動線同士は交わらせない

住み心地を重視するなら、動線同士はできるだけ交わらせないようにする。例えば、来客動線と生活動線が交わっていると、お風呂上がりの家族が来客と出くわすといった事態が起きることも。

 

4.複数の動線を検討する

動線は短くするのが基本。特に家事などで家の中を頻繁に動く家事勳線は、一直線の短い勳線が理想的。

 

L・D・Kの配置の基本は?

室内が広ければ三つ独立も可能ですが、キッチンだけが独立したLD型か、リビングが独立したDK型が一般的。三つをまとめたLDK型は、「オープンキッチンにしたい」という理由で選ばれるケースが多いようです。

 

 

家事動線とゾーニング

家を買おうと心に決め、住宅展示場やモデルハウスなどに向かうと、夢が膨らむことでしょう。しかし、あらかじめモデルハウスでチェックしておくべきことを知っておかないと、のちのち後悔することになりかねません。

 

モデルハウスには、見に来た人が、「憧れ」を感じる仕掛けが随所に施されています。そこはおしゃれな家具が置かれた生活感のまったくない空間で、実際の生活とはかけ離れたものになっています。大切なのは、モデルハウスや間取り図などを見て、実際に生活したときにどのように家族が暮らすか、使い勝手は悪くないか、想像力を働かせることです。
たとえば、「子ども部屋から風呂場へ行くとき、必ずリビングを通らないといけない。年頃になった娘にとっては煩わしいのではないか」「洗濯機と物干し場が遠くで不便ではないか」「冷蔵庫の置き場とキッチンが離れていて料理がしづらいのではないか」といったように、これまでの生活を、モデルハウスや間取り図を見ながらイメージしていくのです。ちなみに、物件購入者の不満の中で「生活動線・家事動線の悪さ」は上位に挙がる常連です。

 

今ある家具を基準に家選びをしないほうがいい

これから家を買って、新生活を始めるにあたり、多くの人は今ある家具をどのように配置できるかを考えます。ここで注意したいのはいつの問にか家具中心で考える状態に陥ることです。たとえば、愛着がある家具があるとします。欲しいと思った家の間取りでは、置く場所がない場合、「家具が置けないからこの家はやめよう」と考える人が少なくありません。

 

もちろん、考え方は人それぞれですが、新居は家具ではなく家族が住む場所です。数万?数十万円の家具のために、数子万円するお気に入りの物件をあきらめてもいいのでしょうか。こうした迷いが起こったときには、将来をよくイメージすることです。下図に10のポイントを挙げていますので、購入前に、現在の生活状況と照らし合わせながら、後悔しないように、しっかり、じっくりと購人後の生活をイメージするようにしましょう。

 

家事動線・ゾーニングのチェックポイント

部屋の広さは適切か?
収納は使いやすく、十分か?
コンセントなどの位置は問題ないか?
居室内が暗すぎないか?
バルコニーは十分な広さがあるか?
周囲の建物から居室内が見えないか?
これまでの家具は置けるか?
子どもが成長しても十分な広さか?
居室内の声が外に漏れたりしないか?
夏に暑すぎないか?
夏に暑すぎないか?

 

一戸建て住宅の図面を理解する

注文住宅を建てるときはもちろんのこと、建売住宅を買う場合でも設計図書のチェックは重要です。おもな図面の種類とチェック項目を解説します。

 

設計図書は設計完了の証

基本設計の段階でも、間取りを示す平面図などの図面がつくられますが、まだ正式な書類ではありません。設計図書としてまとめられるのは、実施設計が完成したときです。設計図書ができあがれば、やがて建てられる家のすべてが確定したことになります。それをもとに自治体へ建築確認申請をして、施工業者に見積もりを依頼します。

 

専門家に尋ねながら読む

一戸建て住宅の設計図書は、マンションに比べてチェックポイントがたくさんあります。また、建売住宅なら完成後の事後チェックになりますが、注文住宅の場合はこれからの工事に用いる書類ですから、しっかり凵を通して事前にチェックしてください。とはいえ、設計図書の各図面には細かい線や数字、専門脛語が所狭しと書き込まれていて、一般の人には何か何だかわからないことがほとんどです。なので、実際は自分で読み解くというより、建築士や業者の担当者に内容を聞きながら確認することになります。

 

各種申請の必要書類に

それ以外の書類も登場します。たとえば「外構図(門扉や車庫などの状況)」や「建具表(内外の建具の状況)」などです。また、建築確認申請に必要な書類は、付近見取り図、立面図、平面図、配置図など。フラット35の利用にも設計図書による物件検査が必要です。

 

将来を考慮して家事動線を考えること

家族が快適に過ごすためには間取りがとても重要なポイントになります。家事のしやすさや家族とのコミュニケーションがうまくとれるかといったことも間取りによって左右されます。ここでは家事動線とコミュニケーションとプライバシーの側面から間取りを見ていきましよう。

 

家事がしやすいのは、水回りの動線が短い、キッチンの収納が多い、冷蔵庫がリビングの手前に置けるといった間取りです。ほかにも朝が忙しい人なら洗面所と寝室が直結していると洗面や身支度が最短動線でできるし、家事が苫手、あるいは忙しくてためでしまいがちだという人はリビングから見えることのない独立したキッチンのほうが、そのつど片づけをしなくていいのでラクです。

 

次に、家族開のコミュニケーションを考えます。例えばオープンキッチンであればキッチンでの作業中でも家族と会話ができるし、リビングインの居室を子ども部屋にすれば出人りのときに必ず顔を合わせるので子どもの変化にも気づきやすいでしょう。家族間のプライバシーに配慮するならリビングと洗面所を離したり、個人の部屋と部屋の間に壁一枚でなく、水回りや収納を置くことで、各居室を離す間取りも考えられます。

 

子ども部屋には可変性を持たせる

マイホームは将来希望する子どもの数を想定して、部屋の数や大きさを考えるとよいですが、必ずしも子どもの数だけ部屋が必要なわけではありません。

 

例えば2人兄弟の場合、幼いうちは1つの部屋を共有させ、小学校中学年では収納家具などでゆるやかに間仕切りし、思春期前には完全に1つの部屋を2つに分けるなど、大きな部屋を間仕切りすることで2室の子ども部屋にすることができます。


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