高機能な水まわりの設備機器は必要ですか?【ユニットバスなど】

「ユニットバス」「トイレ」の高機能を考え直す【家づくり】

 最新式の高機能設備機器はとても高額です

 

しかし、

 

本当にそのような高機能は必要でしょうか?

 

最近のユニットバスやトイレ、キッチンには様々な機能が付いており非常に便利です。しかしそれらのおかげでとても高価な価格になっています。それらの機能は非常に便利ですが、その分壊れたり、取り換えの可能性も高くなっているのです。機能や便利さだけではなく、メンテナンスや交換のことも考慮して考える必要があります。

 

高機能な設備機器の問題

 

キッチンやお風呂、洗面台、トイレなどの水まわり設備機器は、家づくりの費用の中でもとても高額となる部分です。500万円を超えるシステムキッチンや50万円もする便器も登場しています。こだわりを追求していくと、それこと一番費用がかさむ部分ともなります。特にキッチン設備は単体で見るととても高価です。またトイレは2ヵ所に設けることがほとんどなので、費用がかさみます。最近ではお風呂に関しても様々なぜいたくな機能が付いているので、ひと昔と比べると各段に高くなっています。すなわち、水まわりの設備機器はどれをとっても高価だということです。もちろんこだわらなければ、最低限の仕様であれば、安価に収めることも十分に可能です。しかしそれでは見た目や機能面で非常に残念なことになってしまいます。このあたりのバランスが非常に難しいものです。

 

こうした水まわりの設備機器は、トラブル等で水漏れがあった場合、住宅の寿命に直結してしまうということです。その意味ではイニシャルコストも重要ですが、住んだ後のメンテナス費用も十分に頭に入れておくべきなのです。特に排水関係の点検やメンテナンスは欠かせません。排水が漏水すれば汚水なので、その漏水範囲の壁や床などの取替が必須となります。匂いの処理や衛生処理で非常に高価な費用が必要な場合もあります。水まわりはそうした重要な部分であることを念頭に置いて、設備の計画や設計案を慎重に検討するべきなのです。

 

 

最新のユニットバス

お風呂については、浴槽と洗い場、窓、水栓、シャワー設備などが箱型のユニットとしてすでにつくられている【ユニットバス】が主流となっています。いわゆる釜を据えて、周りをブロックとコンクリートで構成し、タイルを貼って仕上げる【在来工法】のお風呂は非常に少なくなっています。「自分好みの気に入ったタイルで床や壁を仕上げたい」「総ヒノキづくりの浴室にしたい」「温泉地にあるような上等の浴室にしたい」といった希望がある場合は、後者の【在来方法】のお風呂となります。しかし在来工法のお風呂は、ユニットバスに比べるととてもに高価で、しかも工期も数倍長くなってしまいます。しかも上記の水漏れや漏水の可能性もユニットバスに比べると高くなるのです。しかもそうなった場合の修繕費も大きくなるのです。さらには将来的な取替もできません。ユニットバスなら、最短で1日もあればきれいに取替が可能ですが、在来工法のお風呂の場合は最低でも数日必要になります。「在来工法」のお風呂は、お金に余裕のある方向きでしょう。

 

 

国産品の「安心感」 輸入品の「デザイン性」

水まわり設備は故障に対する注意が必要です。上記しましたが、故障が水漏れ・漏水に繋がり、おおきな費用の出費へとなってしまうのです。ですから時期を見ての機器交換が大前提なのです。日頃のメンテナンスも重要ですが、10年、15年で取替の考え方も重要です。また、最近では機能面での進化が早く、10年も経てば古臭く、不便に感じることもあるでしょう。

 

その意味では品質が高く、故障の心配が少なく、故障時の部品の調達や交換も容易な国産メーカーの設備機器は、安心して採用できると言えるでしょう。輸入品はデザイン的は凝っており、また希少性や珍しさもあるので人気ですが、品質のばらつき、故障の心配、故障時の部品調達や修理体制の問題などでおおきな不安が残ることは確かです。輸入品の設備機を採用するならば、それこそ5年くらいのスパンでメンテナンス・取替を考えておいたほうが無難でしょう。

 

 

高機能は本当に必要か?

最新式のユニットバスやトイレ・洗面設備は、非常に多機能になっています。ひと昔前とは比べもにならない高機能で便利です。しかしそれが商品価格を高額にしているという面があります。本当にそこまでの高機能が必要なのかを考える必要があるかもしれません。機能や付加機能の少ないシンプルな設備機器を採用すば、余計な出費が抑えられ、家づくりのコストダウンへとつながります。

 

たとえば人が入ると便座のフタが開いて、使用後に水を流し、フタを閉めるところまでを全て自動で行ってくれる最新式のトイレがありますが、本当にその機能は必要なのでしょうか?浴槽内を全自動的に洗うユニットバスもあります。ミストサウナや泡風呂がついたユニットバスもあります。本当にそれらの機能は必要なのでしょうか? 実はそういった機能は故障の大きな原因ともなるのです。

 

 

設備機器は取り替えやメンテも考慮して!!

高機能トイレ

今や「精密な電気製品」となっている温水洗浄便座は10年が「設計寿命」とされています。10年を過ぎると壊れても、文句が言えないのです。10年を過ぎた場合は、買い替えることが推奨されています。TOTOもINAもパナソニックも1年となっています。

 

実は多くの方が認識していないのですが、トイレに限らず住宅で使用する電化製品のほとんどは、10年から15年で取り替えが必要になるものばかりです。住宅の寿命が30年、あるいは優にそれ以上であることに比べれば、これらの機器の寿命は短いとも言えます。太陽光発電システムにしても、屋根の上の太陽電池モジュールパネルは20年以上、大きな性能の低下もなく使えますが、直流を交流に替えるコンバーターであるパワーコンディショナーの寿命はどのメーカーでも10年となっています。また「エネファーム」や「エコキュート」も、発電機ユニットの設計上の寿命は10年となっています。

 

高機能なものを高額で揃えるのも良いでしょうが、「シンプルな機能のものを大切に使い、一定の時期が来たら無理に使い続けずに買い替える」という考え方もお勧めしています。設備面のコストダウンだけでなく、住まいの寿命を延ばす基本的なスタンスかもしれません。

理想のキッチンプランニング

キッチンのおかしなプランニング

調理する人の人数にもよりますが、広すぎても使いにくいのがキッチンです。最新設備も本当に必要か、使いこなせるかも人それぞれです。自分にとって機能的なキッチンを再度考え直しましょう。

 

キッチンのスタイルとレイアウトを選ぶ!!

最近は家族とのコミュニケーションを重視して、キッチンとダイニングを一体化したオープンスタイル(対面式やアイランド形)が人気が高くなっています。食べるだけではなく作る楽しさもみんなで共有したい、調理中も子どもの様子を見守ることができる、忙しい朝でも手早く配膳できるなどが、オープンスタイルが選ばれる理由です。しかし半面、散らかしておくと全部見えてしまう、臭いが気になる、油煙でダイニングが汚れるなどの欠点も理解しておきましょう。本格的な設備がほしい、調理に集中したいという方は独立型がよいかもしれません。ライフスタイルや調理をする人の人数に合わせて、検討しましょう。

 

キッチンでの作業は、材料を取り出す⇒洗う⇒下ごしらえ⇒加熱という流れに沿って行われます。レイアウトはこれを基に、冷蔵庫、シンク、コンロの位置を決めることが非常に重要です。使いづらいキッチンはこれができていないのです。それに調理台や配膳スペースを加えたレイアウトがベストです。設備の配置は平面だけでなく、身長を考慮して立体面の高さや奥行きなど、手の届く範囲も考えるとスペースを有効に使うことができます。また勝手口の有無で、動線は大きく変化します。敷地に余裕があるなら、設置しておくと重宝するでしょう。

 

 

設備は手入れのしやすさも大事!!

キッチンのプランニング

 

加熱機器はガスコンロなら3000kcalが2囗と、5000kcal程度のハイカロリーバーナーが1囗あると十分でしょう。過熱防止機能は必須です。IHヒーターとの複合夕イプも人気となっています。IHヒーターは安全性と掃除のしやすさで、年配の方には特に評価が高まっています。

 

重要なのは換気扇の性能です。ファンにはプロペラやシロッコ、ターボなど数タイプがありますが、外の風の影響を受けにくく吸引力の高いものを選びましましよう。シンクは幅80~90cmが主流ですが、1m以上のジャンボシンクやダブルシンクなど選択の幅が豊富となっています。浄水器、食器洗い乾燥機、オーブンは使用頻度を見定めて導入しましょう。カウンタートップは使用素材で表情を変えます。ステンレスをはじめ、インテリア性の高い人工大理石、リーズナブタな樹脂、高級感のある天然石、タイル、ホウロウなどさまざまです。床や壁の素材と合わせ、耐久性とメンテナンス性にも配慮して選びましよう。

 

 

キッチンはここをチェック!

キッチンを主に使う人の身長に合っているか?
家族や友人などみんなで使いたいか、自分専用にしたいか
独立させて隠したいか、人に見られても大丈夫か
整理整頓は得意か?
調理中や後片付けのときも.家族との会話が楽しみたいか
お菓子をよくつくるか
調理器具や家電製品、食器の数は多いか
収納は隠すタイプとオープンタイプのどちらが使いやすいか
食品をまとめ買いするタイプか

 



理想のサニタリープランニング

サニタリーのプラン

かつては衛生設備として、住まいの北側にまとめて設置されることが多かったサニタリー。でも毎日必ず便う場所です。機能とともにデザインにもこだわって、癒しスペースとしての演出をしましょう。

 

 

バスルームは大切なくつろぎ空間です。広さの主流は1坪ですが、1.25坪にすると洗い場が使いやすくなり、視覚的にもゆとりが生まれます。スタイルとしては①メーカーが提案するシステムバス、②浴槽から内装、水栓金具まで好みでつくるオリジナルバス、③両者の中間のハーフユニットの3タイプです。①と③は水漏れの心配がないので2階以上に設置する場合も安心です。3階建て住宅にはよく採用されています。デザインにもバリエーションが増えましたし、防カビ、防汚、抗菌加工を施したパネルの開発が進み掃除も非常に楽になっています。②で決め手になるのは浴槽選び香りのよい木、リッチな天然石、個性的なタイルでしょう。自然素材は手入れの手開がかなりかかりますが、愛着が深まるものです。ホウロウ、強化プラスチックなどの工業製品も保温性、耐久性などの利点があります。

 

 

湿気対策を万全に!!暖房機能のある換気設備も

浴室プランで大切なのは換気と乾燥です。浴室に湿気がこもるとカビの発生や木材の腐食の原因になるばかりか、住宅の耐久性を損ねかねません。ですから、2方向に窓を開けて、空気の通り道をつくりましょう。暖房・涼風機能や洗濯物の乾燥機能を兼ね備えた浴室乾燥設備の導入が良いでしょう。浴室の暖房設備は、急な温度変化が心疾患(ヒートショック)などの原因となりかねない高齢者がいる場合は、特に配慮したいものです。

メンテナンスで選ぶ 壁・床・バスタブ

バスルームのイメージを決める内装やバスタブに使われている素材は、FRP、人造大理石、タイル、鋼板、ホウロウ、木とさまざまです。見た目の印象も大切ですが、常に清潔に保つために、手入れのしやすさにも考慮しましょう。最近は、アカや石鹸カスにつく細菌の増殖をおさえ、そうじの手間を大幅に削減する抗菌仕様のものなどが登場しているので上手に取り入れましょう。

 

壁は鏡面調壁パネル

毎日の手入れを考えて、バスルームの壁は汚れの落ちやすい素材を選びましょう。鏡面調壁パネルもそのひとつ。鋼板の間仁断熱材を挟み込んだ高断熱構造なので、広々とした開口部を実現することもできます。

 

バスルームの床に残る水滴は、カビやヌメリ、雑菌の発生の原因に。そこでお勧めしたいのが、水はけのいい床材。親水加工が施されたものなら、水の表面張力を小さくし、床の乾きを早めます。また水を流すと、床と汚れの間を水が通るため、そうじが楽です。

 

バスタブ

バスタブの裏は、不衛生になりがち。そこで注目したいのが「オーバーフローガイド」。バスタブから流れ出た水を、目地とトイを使って洗い場へ導く新機構により、裏側への水の侵入を抑え、清潔に保ちます。

 

ここまで進んでいる リラクゼーション・便利機能

以前は両一的で味気ないとされたシステムバスは、ユーザーからの要望を取り入れ、快適で便利なバスルームへと進化しています。ジェットバスやマッサージシャワー、水中照明など、リラクゼーション効果を高 める設備も充実。また、毎日のそうじの負 担を軽減する、洗浄機能システムを備えた商品も登場していま

 

ジェツトバス

ジェット噴流バスは、血行を促進させ、体の芯から凝りをほぐしてくれます。最近のものは、手元のスイッチで噴流の強さや、気泡の細かさを謨節できるなど、機能も充実しています。また、安全性にこだわったものも見られます。半身浴をしながら長い時間をバスタブで過ごすなら、テレビやオーディオを備えるのも楽しみのひとつ。フインチの液晶を採用したテレビや、脱衣所に置いたラジカセやヘッドフォンステレオにつないで、バスルーム内のスピーカーで音楽を楽しめるオーディオなどが登場しています。

 

リラクゼーションを高めるには、視覚的な演出も効果的です。水中照明は、バスタブ内を色鮮やかに照らし、くつろぎの空間に。単色設定と数種類の色が移り変わる設定が可能。バスタイムが待ち遠しくなります。シャワー機能にも進化が見られます。お湯がジェット噴射され、マッサトシ効果が縉られるものや、スチーム機能によりミストサウナを楽しめるものなどを取り入れれば、ワンランク上のリラクゼーションタイムを過ごせます。自宅のバスルームで、手軽にサウナ気分を味わえるシステムも登場しています。バスタブ内にミストの吹き出し囗があり、浴槽のふたを閉めるとミストが吹き出すしくみ。心地よく発汗を促してくれますバスルームの天井に特殊塗料で夜空を描き、フラックライトによる光の演出を楽しむ。そんなシステムバスが登場。まるで露天風呂に入っているような気分で、ゆったりとくつろげます。

 

忙しい主婦や高齢者にお勧めしたいのが、体に負担のない浴槽洗浄システムです。入浴後、スイッチひとつで、側面4ヵ所のノズルから最適な方向に洗剤や水が噴射され、浴槽内を自動洗浄してくれます。バスルーム内では、メイクを落としたりひげを剃るなど、鏡を使うことが意外と多いものです。そこでお勧めしたいのが、くもり止めヒーターつきミラー。ヒーターの働きで湯気によるくもりを防止し、クリアに姿を映します。

 

快適空間を演出する天窓やバスコートの採用も

郊外など自然に恵まれた立地ならば、眺望を生かし浴室を最上階に浴室を設けるのもよいでしょう。窓の位置や目隠しの植栽にひと工夫すれば、温泉気分が楽しめます。都市部では隣家や外からの視線への配慮が不可欠ですが、天窓や高窓を設置することで、自然を取り入れることが可能です。窓の外に囲いを施した小さな坪庭やパスコートをつり、植栽をあしらうのもおすすめです。浴室に十分なスペースが取れない場合は、洗面脱衣室との境を透明の素材にして、視覚的な広がりを演出しましよう。ホテルのようにバス・洗面・トイレを一室空間にまとめる「スリー・インーワン」スタイルも最近では人気です。

 

収納を充実させてましょう!!

浴室に隣接する洗面脱衣室は、湿気の多い場所なので、窓や換気扇で、通風と換気は万全にしたいものです。肌や歯の健康チェックやお化粧も行うので、できるだけ自然光を取り入れるような工夫が必要です。顔に影ができないよう、鏡の上部やサイドに照明を付け補う事もよいでしょう。また、洗面所の使い勝手を左右するのは収納です。石けんやシャンプーなど浴室の備品から、オーラルケア用品、化粧品、ドライヤーやシェーバーなどの家電、体重計、タオル、着替え用の下着を常備したい家庭もありますから、必要なスペースを確認しておきましよう。洗濯機を置きたい場合は、ユーティリティを兼ねてプランにすると良いでしょう。

 

パウダールームを兼ねて 心地よい空間に

来客も使うメインのトイレは、パウダールームも兼ねてやや広めにとるとよいでしょう。鏡やカウンターがあると気持ちよく使えます。トイレットペーパーや生理用品、サ二タリーボックスなどの備品はスマートに収納しましょう。趣味の小物や観葉植物を飾ることができる棚があると、雰囲気がアップします。水道直結式のタンクレストイレを採用すれば、小型なので空間にゆとりができます。臭い防止のため、ぜひ脱臭機能のついた便座をセレクトしましよう。また、壁材に珪藻土などを使うと消臭効果かあります。寝室に近いトイレは、消音タイプの便器を設け、配管類に遮音材を巻くと音が気になりません。

 

洗濯機の置き場とセットで考える!!

家事のキーステーションとなるのがユーティリティです。家事動線の中心になるのは、調理ではなく実は「洗濯動線」なので、ユーティリティは洗濯機置き場とセットで考えるべきなのです。洗面脱衣室に洗濯機を置くなら、少しスペースを広げ、洗濯物を畳んだり、アイロンを掛けたりするカウンターを用意しましょう。掃除用具の収納や、できれば下洗い用のジンクもプラスして、実用的なユーティリティとして使えます。また、雨天の洗濯干し場にも使えるよう、ポールをつけるとなおよいでしょう。

 

洗濯機をキッチンの一角に置き、料理の合間に合理的に済ませたいなら、近くに家事デスクを用意するととても便利です。PCを置けば、料理レシピの検索や家計簿、PTA活動などのメールもここで完結出来ます。また、本や雑誌、書類のファイリングもできる事務系のユーティリティにもなります。アイロン台や裁縫箱も一緒に収納しておいてください。


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