
鉄骨住宅の最大の魅力は、その優れた耐震性だと言われています。大きな地震の被害が発生するたびに、鉄骨住宅の優れた耐震性や耐久性が実証されています。その都度、鉄骨住宅に大きな注目が集まります。先の熊本地震では、多くの住宅が倒壊や半壊の被害を受け、過去最悪の住宅倒壊率を記録しました。住宅の倒壊被害が大きかった熊本地震以降、更に耐震性の優れた鉄骨住宅への関心が高まっています。
ここでは、各ハウスメーカーの耐震装置をご紹介しています。元々、耐震装置などつけなくても地震に強い鉄骨住宅ですが、各鉄骨系ハウスメーカーは更に優れた耐震性の追求を進めています。一度の大地震に耐えるだけではなく、何度も繰り返す大きな揺れにも耐えられるように進化しています。それを支えるのが耐震装置です。
メーカー名 | 装置名 | 適応住宅 | 耐震・制振・免震 |
---|---|---|---|
積水ハウス | シーカス |
「イズ」シリーズ |
制振 |
ダイワハウス | ディーネクスト | 「ジーヴォΣ」 | 制振 |
ディークトS | 「ジーヴォΣ」「ジーヴォE」 | 耐震 | |
ディークトD | 「ジーヴォΣ」「ジーヴォE」 | 制振 | |
セキスイハイム | ガイアス | 全ての住宅 | 耐震 |
パナホーム | パワテック |
「カサート テラ」 |
耐震 |
アタックダンパー |
「カサート テラ」 |
制振 | |
トヨタホーム | パワースケルトン |
「シンセ」シリーズ |
耐震 |
T4 |
「シンセ」シリーズ |
制振 | |
ヘーベルハウス | ハイパワードクロス |
「キュービック」「新大地」 |
制振 |
もとより優れた耐震性の鉄骨住宅に、これらの耐震装置を組み込むことで、繰り返す強い揺れにも耐えられる最強の鉄骨住宅になるのです。10年くらい前までは、耐震装置はオプション設定のハウスメーカーが多かったのですが、最近ではほとんどが標準仕様となっています。
建物の耐震性を向上させるためには、以下の4つの要素が重要です。
建物の重さは、地震の揺れに対する影響を大きく左右します。建物が軽ければ軽いほど、地震の揺れを受けにくくなります。建物の材料や構造を選ぶ際に、軽量で強固な素材を選ぶことが重要です。
体力壁は、地震や風などの横方向の力に耐えるために配置される壁のことです。これを適切に配置することで、建物全体の強度を高めることができます。建物の間取りを計画する際に、体力壁の存在を考慮することが必要です。
建物の部位や接合部には、金物や補強材が必要です。これらの部品は、地震時に力を分散し、建物全体の耐震性を向上させます。計算を通じて設計された適切な金物の配置は、建物の安定性を確保します。
床の強度も耐震性に影響します。特に、吹き抜けのような床のない部分は弱い箇所となります。床の強度を適切に補強することで、建物全体の安定性を確保できます。
制震ダンパーは、地震時に建物内部に配置され、地震の揺れを吸収する装置です。地震による揺れを緩和することで、建物の安全性を向上させます。制震ダンパーは、ゴムダンパー、オイルダンパー、鋼材ダンパーの3つの主要なタイプがあります。
ゴムダンパーは、地震時に伸縮するゴムによって揺れを吸収します。小さな地震から大きな地震まで効果的であり、長期間の使用に耐える耐久性があります。ただし、設置には体力壁が必要な場合があるため、建物の間取りに影響を与えることがあります。
オイルダンパーは、シリンダー内のピストンがオイルの抵抗を利用して揺れを吸収します。ゴムダンパーよりも小型で、繰り返しの振動に強い特性を持ちます。オイルダンパーは、メンテナンスがほとんど不要で、長期的な使用に向いています。
鋼材ダンパーは、金属製の筋交いのような構造を持ち、金属の変形によって力を吸収します。効果は高いですが、一度変形すると再度の地震には耐えにくいというデメリットがあります。通常、ゴムダンパーまたはオイルダンパーが選択肢として優先されます。
制震ダンパーの選択においては、ゴムダンパーとオイルダンパーが一般的におすすめされます。これらのダンパーは、地震による揺れを吸収し、建物の安定性を高める役割を果たします。特に、TRCダンパーはその効果が高く、地震に対する耐久性を向上させることができます。
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